欧米間、日米政府間交渉で、この問題が取り上げられていますが、米国は聞く耳を持たないようです。
日本国内のインターネット接続コストが高い、という理由でサーバーを米国に置く日本企業が多いのです。
日米間では昼夜がちょうど逆になるため、トラフィックの空いている時間帯が利用できるという側面もあります。
しかし、日本が必要とする情報を、なぜ米国経由でわざわざ入手しなければならないのか、大きな矛盾ではあります。
インターネットFAXなど米国のインターネット環境は、コスト、サービスなどさまざまな面で、確かに日本より進んでいるといわれます。
ですから企業も、情報を米国のサーバーに蓄積したがります。
・・・すると、ますますインターネットの米国依存が高まる構図になっているのです。
東南アジアの情報も米国経由で流れます。
日本とアジア各国を結ぶ回線は細いです。
東南アジアに進出した企業などを中心に、日本への情報依存も高まってきたのに、米国と接続する回線に高い料金を払っていたのでは、東南アジアにインターネット事業はなかなか育たないのです。
現在、日本とアジアを結ぶインターネット回線の負担は、両者折半になっています。
NTTとKDDが、競争でアジア太平洋地域の国々と相互にインターネット回線をつなぎ、利用者の囲い込みを展開しています。
トラフィックをたくさん集めたほうが、効率がよくなり、コストも安くできるからです。
米国とその他の国の情報格差は、現状ではいかんともしがたいですね。
かつて米国は、海外から米国製データベースへのオンラインによるアクセスを制限したことがあります。
国防上の理由でしたが、米国がインターネット上の情報にも、再びアクセス制限を設けないとは言い切れません。
米国の情報通信世界戦略に一国で立ち向かうのは、ドンキホーテの振舞いに近いです。
各国がインターネット環境を改善するには、魅力ある情報を蓄積して、トラフィックを集めることが不可欠になります。
しかし、トラフィックを集めるには、インターネット環境を改善しなければなりません。
・・・こうした循環が続く限り、情報通信の世界における米国の覇権は、びくりとも揺るがないのです。