持続可能な林業をめざして 7
林業経営者は、これまで排除しようとしてきた自然の抵抗力と多様性を、ある程度回復させていくほうが賢い方法だと気づきはじめるかもしれません。
生物学的多様性は決してぜいたくではありません。
将来に起こり得る病虫害の危険性を少なくし、土壌から栄養素が奪われないようにすることは、木が伐採されるところではどこででも、理に適った方法だと言えるでしょう。
モノカルチャーとは対照的に、さまざまな樹種と樹齢の木を混在させた植林地は、いろいろな木材と木材以外の生産物が確保できるだけではなく、林冠が多層化されて野生生物の生息地にもなります。
同一系統的な植林地(すべての樹木が遺伝学的に同じ)でも、何らかの多様性を保つことはできます。
ガーナのサブリ保存林にあるクローン的なメリーナ〔ヤマネの一種〕の植林地では、地表の植生と一部の小型の樹木が伐採後も掩乱されずに残るので、土壌と菌根菌類が保護されています。
谷底には天然林の回廊が残されているので、病虫害の発生が少なくなっています。
樹木の生長は、ここだけに限った話ではありませんが、伐採による被害が最小限に抑えられているところでは速いのです。