持続可能な林業をめざして 8
生物学的多様性と長期的生産性を促進するための方策が、短期的に収穫量の低下をもたらすにしても、劣化した土地で植林を行えば、ひとたび新樹が成熟期に達すると木材供給を増やす可能性を持っています。
その可能性は控え目に見ても、生長の早い樹種と遅い樹種を混合させ、生長の早い繊維と高品質の木材を供給するように管理された熱帯植林地の場合、1ヘクタール当たりの年間収量は10立方メートルになると推定されます。
すでに伐採された6億ヘクタールの熱帯雨林の5パーセントでそうした植林地を設置すると、すべての熱帯林から得られる現在の収穫量のほとんど2倍の産業用材を供給することができると考えられます。
農村生活者が天然林がもたらす一連の生産物に直接頼って生計をたてている熱帯では、植林努力が成功するとすれば・・・
それはあくまで地元民の発想と関心を中心にして推進されるときに限られるでしょう。
そのようにしてこなかった林業プロジェクトは、違法伐採で苦しめられています。
理想的な植林は、アグロフォレストリー(農作物と樹木の複合栽培)による、コミュニティのニーズと農地の土壌安定化をめざす小規模なものになるでしょう。
しかし、産業用材主導型の植林地でも、さまざまな樹種を植え、果実や飼料といった木材以外の生産物を供給し、それによって地元住民の支援と保護を取りつけることもできるはずです。